ともとはるの「何して遊ぶ?」

人生死ぬまで思い出つくり!本気の遊び提案ブログ

他人の振り見て我が振り直せ。悟り世代が産んだモンスターからの学び。

私には付き合って四年の彼氏がいる。

 
遠距離恋愛の為週に一度ほど電話をしているが、仕事が遅くまであったり、飲み会だったりと、彼氏からの着信に出られないことが多い。
 
着信があったら折り返す訳で、私の配慮のなさから、その折り返しの電話の時間が深夜1時を過ぎてしまうことが多々あった。
 
 
そんなことが続いたある日、その彼氏から申し入れがあった。
 
 
「自分は眠りが浅く、深夜に電話があると目を覚ましてしまう。折り返しの電話が深夜になってしまう場合はやめてほしい。」
 
 
一度寝たらまず起きることのない私は、彼氏が何に不満を持っているかまったくわからなかった。
 
着信音がうるさくて起きてしまうのであれば、着信音をオフにすればいいし、そんなことで目を覚ましてしまうのは、日中あまり疲れてないからでは?とまで思った。
 
そんなことで喧嘩をしても意味がないので、私はわかった、0時を越えたときには電話をしないようにする、と謝った。
しかし、ここで問題が発生した。0時を越えている場合はだいたい飲み会後で酔っぱらってしまっている。
酔っ払ったことにより、判断力が鈍り、上記のように反省したことも忘れ、電話をしてしまうのだ。
 
 
さすがに温厚な彼氏もいらいらしはじめ、こう言った。
 
「眠りが深いお前はわからないかもしれないが、俺は本当に眠りが浅く、苦労して眠っている。やっと眠りにつけた、というところでその電話だ。本当にやめてくれ!」
 
 
この時の私もまだ、何をそんなに怒っているかはわかっていない。その場を逃れるためにまた謝った。
 
「ごめん、電話したことも酔っぱらっていてあまり覚えていない、でもそんなに嫌なら着信音を消せばいいのでは…」
 
「着信音はとっくに消している!長時間画面が光ることで起きてしまうんだ…」
 

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そうか…
 
 
この件は考え方や、生活スタイルの差から生まれた歪みだ。
わかりあえはしないけど、相手の嫌がることはやめよう、そう思った私に、考えを改めさせる転機が起こった。
 
 
 
「清水くん」だ。
 
 
ある日、私は同じ営業部の同期と後輩と3人で会社終わりに飲みに行った。飲みに行き、カラオケでひとしきり歌い終わった後、後輩がこう切り出した。
 
「僕の同期がこのあたりで飲んでるみたいなんですけど、合流してもいいですか?」
 
同期とは言ったが、私の働く会社の系列会社の同期で私は会ったことがない。
お酒が入り適切な判断力を失っていたのかもしれない。
 
「いいよ、じゃああそこのバーで集まる?」
 
「そうしましょう、あっちも三人くらいでいるみたいです。」
 
そこに現れた三人は異様な組み合わせだった。
 
後輩の同期二人、とその嫁
がいた。
嫁を連れてくるくらいであれば、家でご飯を食べればいいじゃない…
と私たちは思ったが、よほど社交的でオープンな夫婦なのかなと解釈した。


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その嫁を連れてきたのが、「清水くん」だ。
 
後輩たちはこう言った。
「お疲れ様です!すいません、いつもこのメンバーで飲んでるんですけど、少し飽きちゃってw合流させてもらいました。」
 


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少し飽きちゃってw
のときの嫁の顔。
 

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おそらく笑ってる場合ではないが、「清水くん」の目は据わっていた。
それが酒によるものか、普段からそうなのかは初対面の私には判断ができなかった。ただ空気をまったく読めていないことはたしかだ。
 
その後も嫁がいるなかで「清水くん」はすごかった。
彼氏はいるんですか?
よく飲みにいくんですか?
あそこの飲み屋知ってますか?今度一緒に行きましょうよ。
 
何故こうなったのか、どこでまちがったのか私にはわからなかったが、あと私にできることと言えばここを穏便に乗り切ることだけだ。その意志は私の同期にも伝わったようだ。フォローにはいる。
 
同期「いや、でも清水はいつもこんな美人な奥さんにご飯作ってもらってるんだよな、いいよなー」
 
清水くん「でも毎日それだと飽きちゃうんでw」
 


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どれだけ飽きてるんだ、そしてそれを思っていたとしても、嫁本人を前にして言わないだろう、普通は。
と、言いたかったが、言えなかった。そんなことをしているうちに時間がすぎ、その会はお開きになった。
 
家に着き、寝る前にああ、あの奥さんの声、一言も聞かなかったなぁと思いながら眠りについた。
 
 
眠りについた直後…であろうか、私は目を覚ました。
 


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携帯が振動していたからだ。時計は01:34分を指している。
そして画面には「清水」の文字。
 
うわぁぁ、と思ったが半分寝ていたので画面を消して再び眠った。翌日後輩がLINEの連絡先を清水くんに勝手に教えてしまったことを詫びてきたが後の祭りだ。
 
それからというもの、清水くんからは週に一度ほど深夜2時頃に電話がある。1時のときもあれば朝4時のときもある。
 
最初の頃は、その朝にごめん寝ていた、という旨を返信していたが、
そもそも仮にも先輩に、深夜に電話をすることは失礼であること、そして既婚者であることから途中からは完全に無視をすることにした。
 


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そして、その電話はあまりに長く呼び出すため眠りの深い私でも目を覚ましてしまい、目が覚めた後には「非常識な!」といらっとする。
 
ようやくここで、私は気付きを得る。
ああ…彼氏が怒っていたのはこういう気持ちだったのか…!本当に私は非常識なことをしてしまっていたんだな。心から謝ろう、そして二度とそんなことをしないようにしよう、と。
 
 
清水くんと飲んだのは昨年の話だが、未だに週に一回は電話がなる。 本来であればブロックしてしまうのだか、私はそれをしていない。
 
電話が来る度、
いらっとし、私は彼氏に二度とこんな気持ちにさせないようにしよう。
と思っている。
 
またもし会うことがあればこう伝えたい。
清水くん、
いつも私に相手の立場にたって人の気持ちを考える、ということを教えてくれてありがとう。
あの飲み会はクソだったけど、得たものは大きかった。私が電話に出ることはないけれど、感謝しています。
お陰で、彼氏とも良好な関係を築けています。離婚の知らせを風の噂に聞きましたが、原因はお前にあること、いつか気づいて下さいと密かに思いを寄せています。